今年も沢山のコンサートや色々な仕事をさせて頂けた事に感謝致します。そして、沢山の御縁にありがとうございました。

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 会津の起き上がり小法師

お蕎麦屋さんで買い求めました。七転び八起きですね!

イルカ四十周年の柱となるこの年に「東日本大震災」を受け、自分の無力さを感ずる毎日でした。しかし、秋になってやっと被災地でのコンサートやふれあい活動も7か所実現出来、沢山の皆様にお会いし話す機会にも恵まれました。コンサートは大掛かりなプロジェクトなので一個人として運営するには莫大な資金が必要でとても足りません。そこで、サポートして下さる企業さんを探しお願いに回るつもりでしたが、その時お声をかけて下さったのが「住友生命」佐藤社長さんでした。
「秋になったらイルカさん!コンサートに行ってくれませんか?」と直々にご連絡頂き「最善を尽くします。ぜひお願い致します。」と即答した私ですが、にも関わらずその後こんな失礼な事をも確認させて頂きました。「被災地の皆様に向けて、会社のアピール又は宣伝行為をしなくても良いですか?」と。莫大な費用を出して頂いた上一切の宣伝行為が無い事は現代社会に於いて一般的にはあり得ません。しかし、そのお答えは「構いません。」でした。ありがとうございました。事実一枚のチラシも配りませんでしたのでコンサートの最後に「この場をお借りして住友生命さんに御礼申し上げます。」と私の一存で一言述べさせて頂きました。


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岩手では後半で遠野の民話「笠地蔵」を語りました。そして「はんぶんこ」や「ふるさと」を聞いて頂きました。前半では楽しく笑って頂き、後半では泣いて頂きたい・・・。と思っていたからです。あまりの悲しさの中にいると涙も出なくて、それが苦しいね・・・。
釜石に行く前に宮澤賢治さんの「星めぐりの歌」がふと浮かんだので久し振りに歌わせて頂こうと、地震のお見舞いも兼ねて賢治さんのご家族にお手紙を出すと「是非とも歌って下さい。皆様の為に宜しく!」と励ましのお手紙と本や沢山の賢治さん関連のお品を送って下さいました。夫が亡くなった年にも賢治さんと清六さんのお墓参りをご一緒にさせて頂きました。あの時は奇しくも釜石コンサートの帰り道でしたね・・。賢治さんのご一家にあの時も温かい励ましを頂きました。

「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」宮澤賢治さんの魂の言葉を胸にくる年も又御縁を大切に私らしく働かせて頂きます。御恩返しが少しでも出来ますように・・・。
      「共に生きる・・・この時を」

2011年師走12月
イルカ。