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出来上がったばかりの日本語版「IUCNレッドリスト™」冊子を渡して頂きました。

「IUCNレッドリスト™」が最新版に更新され、今回IUCNが、日本企業のトヨタ自動車と絶滅危惧種についてもっと広く知ってもらうために5年間のパートナーシップを結んでいることをきっかけに、プレスリリースとパネルディスカッションが東京で開催されました。私もお声がけ頂いたのですが、今回はコンサートの仕事のため出席できず残念でした。
後日、スイス本部から来日したジェーンさんとナイロビからの安田さんとお会いできましたので、詳しいお話を伺ってきました。
「IUCNレッドリスト™」とは「世界共通」のリストになります。生物種への脅威や生態的要件、および生息環境、そして絶滅を現象、防止するための保全活動に関する詳しい情報が含まれています。
DSC03336-1.JPG 今回は、IUCNの研究者・専門家の皆さんがギリギリまで評価を続けて、この最新版のリストを完成させたそうです。
更新版の新しい評価には、世界の人口のかなりの割合の人々にとって主要な食料の野生起源種(一番最初の種)が多数含まれました。
例えば、日本は豊かな国と感じるため気付きにくいですが、野生のイネの全種・ムギ・ヤムイモなどは過剰な集約的農業生産と都市膨張により脅威に晒されており、他方で貧弱な漁業活動はカワゴンドウ(イラワジイルカ)やスナメリの数を急激に減らし、絶滅の危機となっているそうです。
「イルカ」も絶滅危惧種となったことは驚きました。

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私からは「IUCNと伝統的物作りをイルカが繋ぐプロジェクト」作品のミニマフラーをプレゼント!後日カナダから「とても気に入っています」とジェーンさんからお礼メールが届きました。ジェーンさんは植物学者なので草木染めの作品にとても感動して下さいました。

まだまだ評価のされていない種はたくさんありますが、この「IUCNレッドリスト™」を基準にして世界中で保全活動が行われ、たくさんの種が絶滅から救われています。特に先日ご報告した「トキ」もそのうちの一つです。
現在IUCNは、この「生命のバロメーター」である「IUCNレッドリスト™」で今後「160,000種」の評価を目標としています。(現在85,604種)
皆様にも「IUCNレッドリスト™」をきっかけに、もっともっと生物の多様性を知って、身近なことから生きもの達とまあるく繋がっていって欲しいと思います。

IUCNレッドリストHP(日本語版)はこちら
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