イルカ制作「手描き&ろうけつ染め 」の着物と帯。
京都、小堀靖美 ・明美先生の工房にて。再び!


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制作過程を少し紹介しましょう。着物制作は帯の数倍も大変でした。デザインと原寸の下絵は、自宅で仕上げて京都に持って行きました。生地に墨で線描きする作業も油断すると滲むので緊張の連続です。今回の着物地は白山紬(石川県 )帯地は大島紬(鹿児島県 )で、超素晴らしい手織りの紬。絶対に失敗は許されません。気付くと毎日、夜でした。

原寸の下絵です。

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最初は手描きで柄を仕上げて行きます。今回は5日間でここまで仕上げなければなりませんでした。 

コンサートがある為、作業はここで一旦休止。先は長いですが、柄が描けて来たので少し安心!

 手描きの作業

手描きの部分が出来たので並べて小堀両先生にチェックをして頂きました。「ok」を頂き嬉しかったあ!

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「イルカwith フレンズ 」コンサートが終わった翌日から又、京都に戻り作業の続きです。暑い夏、私を待っていたのは次の作業「ろうけつ 」です。「ろう 」の入ったアツアツの小鍋を横に一筆ずつ均一の線で描いて行きます。地色を染める時に手描きの部分に色が滲みない様に手描き部分を全てろうで伏せていきます。


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少しでも隙間があると色が滲んで失敗してしまうので慎重に裏まで確認して止めます。
白い線も生かして描いてみました。暑さはすっかり忘れました。

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今回も私の体調を気遣って明美先生がおうどんや野菜たっぷりカレーを作って下さり有り難う御座いました。お二人の作業のお邪魔をしてすみませんでした!

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「ろうけつ染め 」の作業。

「ろうけつ 」作業が終われば、いよいよ地色の染めに入ります。大容器いっぱいに決めた色を作り一気に大きな刷毛で染めて行きます。水彩で背景を一気に描く時と似ています。「気合い 」を入れないと描けません。一般的に は地色専門の業者さんに出す事が多いそうですが、私は修行の身ですから何としても自分で「染めたい 」それなら「染めなさい 」と言う事になり実現出来ました。地色を染める作業もかなり集中力が必要!

<笑顔無い~

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帯も染めました。
今回、着物はIUCN のイメージでブルーにし帯は緑にしました。柄は勿論「ノエルときんのすけ 」です。
テーマは「生物多様性 」ですから海と空に生きものの親子を描きました。

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9月のIUCN 「世界自然保護会議 」in済州島では歌も歌いますが、親善大使として色々な場で世界の皆様に「生物多様性 」の着物と帯をアピール出きると良いな!と思っています。帰国後は勿論、皆様にも見て頂けるように頑張りたい!と思っています。 
着物作業の報告が大変遅くなりました。今回も小堀先生ご夫妻や工房中賀和の皆様に感謝しております。そんな訳でオリンピックも前半はゆっくり見られませんでしたが、選手の皆様お一人ずつから「やれば出きる! 」という大きな勇気を貰いました!心から感謝を込めて!