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2010年 愛知・名古屋で開かれたCOP10の会議の成果をふまえて、2011年から今後10年に向けて具体的に活動して行きます。

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COP10の今までの活動について、
詳しくはこちらをご覧ください。 


         
    
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私イルカが審査員を務める「日本自然保護大賞2019」の最終審査会が昨秋に開催され出席してきました。
今年で早くも5回目となりますが今回も全国からたくさんのご応募を頂き、本当にありがとうございました。
今回も<保護実践部門><教育普及部門><子ども・学生部門>の受賞者が無事に決定!その他<沼田眞賞>や<選考委員特別賞>も選出させて頂きました。
審査方法としては毎年、日本自然保護大賞事務局にて一次審査が行われます。そこで全応募者(今年は88件)の中から(34件)に絞られた応募原稿を事前に私たち6名の審査員は受け取り熟読し各人が意見を持って審査会に臨みます。

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審査会当日、それらを一つずつ丁寧に話し合いながら採点しています。審査会は、毎回じっくり時間をかけて真剣に討論・議論しつつも、和気あいあいとした雰囲気で行われています。
そこでこれらの活動を多くの方に知っていただき自然保護活動の輪を全国に広げるために、今回は3月30日に受賞者による活動発表シンポジウムが行われることが決定しました。
私イルカはもちろん授賞プレゼンターとして出席し、今年はシンポジウムにて特別講演もさせて頂くこととなりました。皆様、ぜひ全国の皆様の自然保護活動を聴きにいらしてくださいね。

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「日本自然保護大賞2019」授賞記念シンポジウム

【日時】2019年3月30日(土)13:00~16:15予定(受付12:30~)

【会場】国際文化会館・講堂
(〒106-0032 東京都港区六本木5-11-16)

【イルカ特別講演】伝統的な物作りと環境活動(シンポジウムにて行われる予定です)

【定員】100名(先着順・参加無料 ※事前お申込みが必要となります(3/25申込締切))

詳しくは、日本自然保護大賞HP


※日本自然保護大賞は自薦・他薦があり、来年度以降も継続して募集する予定です。入選に至らなくても、毎年熱心に応募して下さる方や団体が沢山あります。
これからも、たくさんの皆様からのご応募をお待ちしております!

         
    
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第20回野生生物小委員会に出席し、今回は以下の内容を皆で議論してきましたのでご報告いたします。


1)えりも地域ゼニガタアザラシ特定希少鳥獣管理計画に係る計画期間の延長について【諮問】
ゼニガタアザラシは、北海道の襟裳岬から根室半島にかけて分布しており、1970年代には環境省レッドリストで絶滅危惧ⅠB類と評価されましたが、1980年代以降は個体数が増加傾向となり、平成27年度には、環境省レッドリストにおいて準絶滅危惧種に再評価されました。襟裳岬周辺では、本種の個体数増加に伴い定置網のサケを中心とした漁業被害が深刻な状況と

なっている一方、本種は観光資源として利用されている側面もあり、漁業との共存が課題となっていました。
そのような状況を踏まえ、環境省では、これらの将来にわたる共存を図るため、個体群管理、被害防除、モニタリング等の手法を確立することを目的に、平成28年3月に「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」に基づき「えりも地域ゼニガタアザラシ特定希少鳥獣管理計画」を策定しました。
 

2)国指定鳥獣保護区の指定等及び同特別保護地区の指定について【諮問】
環境大臣が、鳥獣の保護の見地からその鳥獣の保護のために重要と認める区域を鳥獣保護区に指定。
鳥獣保護区においては狩猟が禁止されるほか、特別保護地区内では一定の開発行為を規制。
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釧路湿原鳥獣保護区、釧路湿原特別保護地区、小佐渡東部鳥獣保護区、小佐渡東部特別保護地区、葛西沖三枚洲鳥獣保護区、葛西沖三枚洲特別保護地区、浜甲子園特別保護地区、霧島特別保護地区、仲の神島特別保護地区
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【私からの質問として】葛西沖と浜甲子園は、東京湾、そして大阪湾という、大都会にすごく近い場所で特別な場所なのかなという感覚を持って全体を聞かせて頂きました。
これらの場所は、現在は埋め立て地や工場地であるというイメージですが、かつてはやはりここも漁業があった場所ならば、現在、この2カ所に関しては漁業の皆さんとの摩擦や問題はないのか、そして、きれいになった暁にはいつかは漁業が復活することもあるのでしょうか。現時点の将来に対する目標というわけではないのですが、この辺りをどのように捉えているのでしょうか。
 

【回答】漁業との関係について、浜甲子園は大々的な漁業は行われていないですが、釣りはやはり行われています。ただやはり、釣り糸に絡まる鳥類が後を絶たないことから、環境省としては釣りの自粛をお願いしていますが、特段それに関して何か意見があるような状況ではありません。葛西は、当初は漁業関係者の方からのご意見もあったようですが、こちらは鳥獣保護区に指定したことで漁業が規制されるものではないということを説明しご理解頂いているところで、目立った摩擦というものはありません。
このように、これらの地域は大きく漁業をされている場所ではないので、漁業の復活をという話ではないと考えています。

 

3)その他
・ラムサール条約湿地の新規登録候補地及び登録区域拡張候補地について
・池間鳥獣保護区での鳥獣保護管理法に基づく保全事業の実施について
・希少種保全動植物園等の認定について(以前講演会を行った富山市ファミリーパークが認定されました)
・「トキ保護協力の継続実施に関する覚書」に基づく中国からの新たなトキの提供について
 
【私からの質問として】私はちょうど一年前、佐渡の環境フォーラムでの講演会に伺った際、環境省の皆様の観察、モニタリングに同行させて頂き、大空に羽ばたくトキを遠くからたくさん見ることができ大変感動しました。
以前トキの繁殖センターに伺った際は、日本最後のトキの「キン」が亡くなれば、もういないという強い危機感を持って佐渡に行ったため、それから10年が経ち、佐渡の田んぼの上には本当にたくさんのトキが飛んでいて、非常に嬉しく思っておりました。
そして、国内で繁殖・自立してトキはもう大丈夫なのかなというような印象を持って帰ってきたわけですが、トキの半数は中国に返すと言うお約束や、新たなトキが中国から提供されるということは、やはりまだまだトキの生態は危機的な状況と捉えた方がよいのでしょうか。

 

【回答】佐渡のトキは近年非常によい状況で、現在の野生下の半数以上は野生で生まれたものになり、継続して安定的に野生下で増えるような状況になってきたと考えています。
ただ、最初の5羽が全ての元であり、この5羽の遺伝子からしか増えてきていないという状況により遺伝的多様性が低いのではないかと心配をしております。したがって、環境省では、ここ最近ずっと中国側にこれまでのトキとなるべく血統的に離れたトキを提供くださいということをお願いし、それが今年実現しそうな状況になっています。

         
    
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「日本自然保護大賞2019」の活動募集が始まっています。自薦他薦は問われませんので、皆様も身近で行っている・行われている環境活動をぜひ取り上げてみてください。今回も私イルカは審査員として参加しております。沢山のご応募お待ちしております!

「日本自然保護大賞2019」活動募集!

公益財団法人日本自然保護協会では、自然保護と生物多様性保全に大きく貢献する取り組みに対し、その成果と尽力を表彰する「日本自然保護大賞2019」の活動募集をスタートしました。全国各地、子どもから大人までの個人・グループ・法人が対象です。3つの部門があり、締め切りは10/31まで、自薦、他薦を問わず複数の部門に応募いただけます。たくさんのご応募をお待ちしています。

日本自然保護大賞2019 特設サイトはこちら

チラシ拡大_award2019.pdf

 
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●日本自然保護大賞とは
本賞では、地域性、継続性、専門性、先進性、協働の観点から、生物・生態系の研究、自然保護の実践、環境教育の推進などの優れた生物多様性保全活動に賞をお贈りしています。これまで、のべ431件の応募に対して29団体・名に授与してまいりましたが、受賞者の皆様は、多くのメディアにその功績が取り上げられ、社会の認知度が増し、開発計画や環境政策が見直されるなどの成果を上げられています。5回目となる今回は、「SDGs持続可能な開発目標」や「生物文化多様性」への関心や行動の高まりなどを踏まえ、より幅広いジャンルから募集し、次の時代につながる意義ある賞をめざします。

 
▼これまでの受賞・入選者一覧はこちら

         
    
DSC03859.JPG 昨年度「日本自然保護大賞」の自然のちから部門を受賞したあじ島冒険楽校の皆様より、ご報告書と義援金への感謝状をお送り頂きました。
楽校長の奥田さんより、お手紙を頂戴しましたので抜粋してご紹介いたします。

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感謝状拡大.pdf

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イルカ様
この度は、「東日本大震災義援金パンフレット」をお買上げ頂いた250名様分のお心である義援金により、あじ島冒険楽校及び網地島ふるさと楽好を御支援いただきまして、ありがとうございました。
東日本大震災から、7年となりましたが、被災地の復興は、遅々として進まず、人々が安心して、暮らすことができるまでには、至っていないのが現状です。そして、震災の記憶が風化しつつある中で、いまなお、深い悲しみと癒されぬ孤独の中にいる方が数多くいらっしゃいます。
~中略~
あじ島冒険楽校は、平成29年7月15日~17日に開校し、62名の子どもたち等に参加していただくことができました。
DSC03880.JPG ~中略~
あじ島冒険楽校には、13年前にボアンティアで参加してくれた大学生が、3人の元気な男の子の母となって参加してくれました。とてもやんちゃな子供たちです。
その大学生を特にかわいがってくれたおじいさん2人は、震災後相次いで亡くなり、もう会えなくて、とても残念だと話していました。3人の子供たちを見て、島のお年寄りは、孫が帰って来たと喜んでいました。
DSC03883.JPG そして、その子どもたちのお世話をしてくれたのは、小学生の時に、あじ島冒険楽校に参加し、高校生ボランティアとして参加してくれた女の子でした。
~中略~
小さな島の小さな活動ですが、多くの人を結び、それぞれの幸せを少しだけ高めてくれていると思います。
「東日本大震災義援金パンフレット」をお買上げ頂いた250名様分のお心、イルカ様、スタッフの皆様のおかげで、島外の子供たちと、とても温かく幸せな時を過ごすことができました。本当にありがとうございました。
最後になりましたが、感謝状を同封させて頂きました。御笑納いただければ幸いです。
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あじ島冒険楽校と網地島ふるさと楽好は、今後も続けて行きたいと考えております。応援を賜りますようお願い申し上げます。

平成30年3月11日

あじ島冒険楽校楽校長
網地島ふるさと楽好楽好長
奥田和慶
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イルカとギターをデザインしたTシャツも作ってくれました!
ありがとうございました!

 

イルカHPやコンサート会場では、引き続き、義援金パンフレットの販売を行っております。これからも皆様のご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

 

義援金パンフレットページはこちら

         
    
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日本最高峰の自然保護を称える「日本自然保護大賞」の授賞式とシンポジウムの4回目が開催され、今年も私は選考委員&プレゼンターとして出席してきました。
当日は全国各地から受賞者や関係者がたくさん集まり大盛況となりました。
今回の応募総数は69件。受賞者の皆様には、各選考委員より賞状とトロフィーが贈呈されました。
今回、私が担当したのは「子ども・学生部門」です。受賞者は「自然探険コロボックルくらぶ」の子どもたち。受賞おめでとうございます!

以下が私の講評となります。

DSC03861.JPG 【講評】
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「自然との共生」に四苦八苦している今。既に汚染された地球に生まれた子供ども達が一石を投じました。「道路は人しか歩けないけど土の道は人も歩けるし虫もいる。だから土がいい」5才の子どもの言葉です。「綾瀬の森」遊歩道建設が決定した時「舗装しないで」と訴えたのも蝉の幼虫が土から生まれるのを見て来た子ども達の意見でした。高校生リーダーとも連携し、市の方針を覆しました。積極的な子ども達の活動を知り、未来からやって来る子ども達が自然再生への大きな鍵を沢山持っている!そんな希望を抱き嬉しく思いました。
イルカ
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コロボックルくらぶの皆さんは、この受賞が決定した後も市に働きかけ続けて、舗装しない土の道を残した遊歩道の距離をさらに延ばしました!

 

 
日本自然保護大賞では、自薦他薦問わず、全国で活動されている皆様のご応募を次回もお待ちしています!
応募のご案内は2018年夏頃を予定しています。

日本自然保護大賞のホームページはこちら

DSC03843.JPG 【本年度の各部門受賞者】
■保護実践部門
和白干潟を守る会(福岡県)
博多湾・和白干潟の保全活動

■教育普及部門
井の頭恩賜公園100年実行委員会(東京都)
市民協働で取り組む"かいぼり"による井の頭池の自然再生

■子ども・学生部門
自然探険コロボックルくらぶ(埼玉県)
「わたしたちは土の道がいい!」子ども未来環境会議を開催
DSC03855.JPG ■沼田眞賞
藤田 喜久(沖縄県)
生物としてのヤシガニ、文化としてのヤシガニを未来につなぐ

■選考委員特別賞
住商フーズ株式会社(東京都)
バードフレンドリー®コーヒー推進「1杯から始める渡り鳥保全」

■選考委員特別賞
兵庫県立神戸商業高等学校 理科研究部(兵庫県)
海岸漂着ゴミの回収と、その漂流ルートの解明